令和元年度 問題16

不動産の表示に関する登記の申請に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

 

 

ア 地目が雑種地として登記されている土地の上に建物を新築して宅地になった後に当該土地の所有権の登記名義人となった者は、その者に係る所有権の登記があった日から1月以内に、当該土地の地目に関する変更の登記を申請する義務を負う。

 

イ 所有者がAである不動産について、表題部所有者が誤ってBと記録されている場合には、表題部所有者をAに更正する表題部所有者の更正の登記はA及びBが共同して申請しなければならない。

 

ウ 表題登記がない区分建物でない建物の所有者であるAが死亡し、Aの相続人であるBが単独で当該建物を相続した場合において、表題登記が未了のままBが死亡し、Bの相続人であるCが単独で当該登記を相続したときは、Cは、所有者として当該建物の表題登記を申請する義務を負う。

 

エ 敷地となっている土地の分筆の登記により区分建物でない建物が所在する土地の地番に変更が生じた場合には、当該建物の所有権の登記名義人は、当該建物の所在に関する変更の登記を申請する義務を負う。

 

オ 行政区画の変更により建物の所在に変更が生じた場合には、当該建物の所有権の登記名義人は、当該建物の所在に関する変更の登記を申請する義務を負う。

 

 

1 アウ   2 アエ   3 イウ   4 イオ   5 エオ

 

 

正解 4

ア 〇

地目について変更があった後に所有権の登記名義人となった者は、その者に係る所有権の登記があった日から1月以内に、当該地目に関する変更の登記を申請しなければならない。

 

イ ×

不動産の所有者と当該不動産の表題部所有者とが異なる場合においてする当該表題部所有者についての更正の登記は、当該不動産の所有者(真実の所有者)以外の者は、申請することができない。また、この場合において、当該不動産の所有者は、当該表題部所有者の承諾があるときでなければ、申請することができない。したがって、本肢の場合は、Aが、Bの承諾を証する情報を提供して申請することになる。

 

ウ 〇

区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、表題登記を申請しなければならない。Cは、当該建物を相続した日から1月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。

 

エ 〇

敷地となっている土地の分筆の登記により建物が所在する土地の地番に変更が生じた場合には、当該建物の所有権の登記名義人は、当該建物の所在に関する変更の登記を申請する義務を負う。

 

オ ×

行政区画又はその名称に変更があった場合には、登記記録に記録した行政区画又はその名称について変更の登記があったものとみなされるので、行政区画の変更により建物の所在に変更が生じた場合でも、当該建物の所有権の登記名義人は、当該建物の所在に関する変更の登記の申請義務を負わない。