令和元年度 問題17

地図等の訂正に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

 

 

ア 地図に表示された土地の区画に誤りがある場合において、相続によって当該土地の所有権を取得した者は、当該相続による所有権の移転の登記を経なければ、地図等の訂正の申出をすることはできない。

 

イ 地図に準ずる図面に表示された土地の形状に誤りがあるとして地図等の訂正の申出をした場合において、当該地図に準ずる図面を訂正することによって当該申出に係る土地以外の土地の形状を訂正すべきこととなるときは、当該申請は却下される。

 

ウ 土地の所有権の登記名義人と隣接地の所有権の登記名義人との間で両土地の地番を付け替える旨の合意をしたときは、当該土地の所有権の登記名義人は、地図に準ずる図面に表示された土地の地番に誤りがあるとして、地図等の訂正の申出をすることができる。

 

エ 地図に準ずる図面に表示された土地の形状に誤りがあるとして書面を提出する方法により地図等の訂正の申出をした場合において、その申出を取り下げたとき又は申出が却下されたときは、当該申出に係る申出書及びそのて添付書面は申出人に還付される。

 

オ 地図に準ずる図面に表示された土地の位置に誤りがある場合において、その誤りを登記所に備え付けられている地積測量図によって確認することができるときは、当該地積測量図を特定する情報を提供すれば、他に当該土地の位置に誤りがあることを証する情報を提供しないで地図等の訂正の申出をすることができる。

 

 

1 アイ   2 アエ   3 イオ   4 ウエ   5 ウオ

 

 

正解 3

ア ×

地図又は地図に準ずる図面の訂正の申出は、表題部所有者又は所有権の登記名義人の相続人その他の一般承継人からもすることができる。相続による所有権の移転の登記を経なくても申出をすることができる。

 

イ 〇

地図又は地図に準ずる図面を訂正することによって申出に係る土地以外の土地の区画又は位置若しくは形状を訂正すべきこととなるときは、登記官は、地図又は地図に準ずる図面の訂正の申出を却下しなければならない。

 

ウ ×

隣接地の所有者間における調停調書に基づいて両土地の地番を付け替える更正の登記をすることはできない。したがって、地図に準ずる図面に表示された土地の地番にも誤りはなく、その訂正の申出をすることはできない。

 

エ ×

地図又は地図に準ずる図面の訂正の申出を取り下げたときは、当該申出に係る申出書及びその添付書面は還付されるが、申出が却下されたときは、添付書面は還付されるが、申出書は還付されない。

 

オ 〇

地図又は地図に準ずる図面の訂正の申出をする場合において、地図又は地図に準ずる図面に表示された土地の区画若しくは位置若しくは形状又は地番の誤りが登記所に備え付けられている土地所在図、地積測量図又は閉鎖された地図若しくは地図に準ずる図面により確認できる場合には、その図面を特定する情報を提供すれば、誤りがあることを証する情報の提供があったものと認めて差し支えない。