統括防災管理者とは、統括防火管理者とほぼ同じですが、防災管理が必要な対象物で管理権原が分かれている場合に、それぞれのオーナーや管理者は協議して統括防災管理者を選任・届出を行い、建物全体についての防災管理に係る消防計画を作成し、全体の防災管理業務を行わなければなりません。
もちろん、防災管理者の資格を持っている者で、防災管理対象物全体の業務を適切に行うことができる知識と権限が必要になります。
1 管理権原者から、当該防災管理対象物全体についての防災管理上必要な業務を適切に遂行するためにそれぞれ「必要な権限」を付与されていること。
2 管理権原者から、当該防災管理対象物全体についての防災管理上必要な業務の内容について説明を受けており、かつ、当該内容について十分な知識を有していること。
3 管理権原者から、当該防災管理対象物の位置、構造及び設備の状況その他全体についての防災管理上必要な事項について説明を受けており、かつ、当該事項について十分な知識を有していること。
※ 必要な権限とは、各テナントの防災管理者に対し、地震発生時に転落、落下の危険性のあるものの撤去を指示することや、全体の訓練などの実施において参加しないテナント関係者に訓練参加を指示できるなどの権限(指示権)です。